5 ゲストに喜ばれる部屋づくりのコツ。
トラブルやクレームを防ぐためにも、集客率をアップさせるためにも、ゲストに喜ばれる部屋づくりは大切ですね。どのような部屋が喜ばれるのでしょうか?どのような設備が望まれているのでしょうか?
5-1.「ワンルーム同居」のケースでは、どんな部屋づくりが有効か?
まず、「ワンルーム同居」のケースについて考えてみましょう。
この民泊形態の場合、ゲストの満足度を上げるのはとても難しいです。プライバシーはまるでなく、快適でもないことを覚悟のうえで予約してきてくれているはずですが、それでも配慮は必要ですね。
5-1-1.ワンルームの限られた空間でも、「プライベート確保」を工夫する。
まず第一に、ゲストの「プライベート確保」を工夫しましょう。一空間しかないワンルーム物件でそれをやるのは至難の業ですが、不可能でもありません。たとえば、テントや天蓋(てんがい)を用意しておくのはどうでしょうか?ゲストのベッドをテントで覆ってあげたり、天蓋を掛けてあげたりすれば、小さなプライベート空間を作ることができます。間仕切りのようなものでも良いかもしれません。
5-1-2.「寝心地の良い寝具」を。ソファーベッドは厳禁!
次に、「寝心地の良い寝具」を提供してあげましょう。「ワンルーム同居」民泊の場合、ソファーに眠ってもらうケースが多いようなのですが、ソファーはやはり、寝心地が良くありません。これは、背の高い外国人の場合、特に顕著なのです。「ソファーベッドなら大丈夫だろう」と思ってしまうかもしれませんが、ソファーベッドも寝心地はよくありません。
三つ折りのマットレスなら、使わないときはコンパクトに収納できますから、ワンルームにも置いておけるでしょう。厚さ5センチ程度のものでもそれなりの寝心地は得られますよ。
5-2.「集合住宅借り切り」のケースでは、どんな部屋づくりが有効か?
続いて、「集合住宅借り切り」のケースについて。
5-2-1.ホテルではなく民泊を選ぶということは、「充実したキッチン」を望んでいる。
まず第一に、「キッチンの充実」を図りましょう。「まるまる貸し切り」民泊を好むゲストは、同じくプライバシー性の高いホテルを好む客層と似通っていますが、ホテルと民泊との差は、「キッチンが使えるか否か」です。キッチンが不要なら民泊ではなくホテルを選んでいるはずで、あなたの民泊に泊まりに来たということは、キッチンを使いたいと願っている可能性が高いと言えます。
コンロの数を増やしたりシンクを広くしたりすることは厳しいでしょうが、食器などのキッチングッズを充実させたり、調味料を充実させることは、可能ですよね。また、電子レンジと冷蔵庫は欠かさずに設置しましょう。
5-2-2.ホスピタリティ篤く、不便や不満を解消してあげよう。
次に、これは設備とは異なりますが、「ホスピタリティ」です。一般的に、「まるまる貸し切り」タイプの民泊施設では、管理者が近くに居ないため、ゲストが不便をこうむっています。しかし「集合住宅借り切り」ならば、同じ部屋にはいなくとも1つ2つ隣の部屋にあなたが待機していられますから、「まるまる貸し切り」の弱点をカバーしてあげることが可能になりますね。
特に外国人ゲストは、日本の家電の使い方がわからなかったり、日本の交通機関の乗り継ぎがわからなくて困ってしまうことが多いです。そのような困難に直面していないかどうか、たびたびお伺いを立てるようにしてあげましょう。そして困っているなら、親身になって助けてあげてください。
ポイント5:ゲストに喜ばれる部屋を知り、それを徹底すること。
6 総括と注意事項。
「ワンルーム」かつ「賃貸形態」の物件で民泊受け入れを行うことは、いろいろな意味で非常に難しいです。最もクレームを受けやすい物件でありながら、最もクレームに弱いのですから、経営には、細心の注意と努力、そしてゲストへの誠意が不可欠ですね。
当ページで解説した5つのポイントを、おさらいしましょう。
ポイント1:民泊についての法律と日本政府の意向を、一通り理解しておくこと。
ポイント2:大家さんと管理組合から許可を得ること。
ポイント3:大胆な発想の転換が必要。
ポイント4:トラブル対策は、常に先手で徹底的に!
ポイント5:ゲストに喜ばれる部屋を知り、それを徹底すること。
※注意※
なお、当ページは、ワンルーム賃貸物件での民泊経営を推奨するものではありません。それをやるならどのようなアイデアがあるか、ということを検証したに過ぎず、推奨はいたしません。経営をするなら、くれぐれも、自己責任のもとでご検討ください。