4 エアビーアンドビー副業に向いている大家さんはどんな人?
どんな職業にも、人によって向き不向きがありますが、それはAirbnb(エアビーアンドビー)経営についても同じことが言えます。投機型民泊として業務をすべて民泊代行業者に丸投げするならば、お金さえあれば誰でも可能と言えますが、ホームステイ型民泊の場合は、やはり「誰でも」というわけにはいきません。
どのような人が向いているのでしょうか?これについてもまずは、箇条書きにしてみましょう。
(1)人との交流が好きな人。人との交流にストレスを感じない人。
(2)金銭的利益よりも「もてなし」にやりがいを感じられる人。
(3)家に滞在している時間の長い人。
(4)パソコンの扱いに慣れている人。
(5)ペンションやゲストハウス泊が好きな人。
(6)家の立地が恵まれている人。
(7)マンション自治会などの許可が得られる人。
4-(1).人との交流が好きな人。人との交流にストレスを感じない人。
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊は、巷では「新しい不動産業」などと形容されていますが、実際にはサービス業としての側面が強いです。
予約の受理は、決定ボタンを押すだけではなくホスト/ゲスト間のやり取りが必要で、それなりに手間が生じます。ゲストの訪問後は言わずもがなで、見知らぬ人と同居生活をするようなものですから、交流を好まない人はかなり苦しい思いをするでしょう。
また、あなた自身が交流好きであるとしても、ご家族が大丈夫か、よくよく確認してください!たとえば、亭主が会社の同僚を連れてくるたびに酒の肴を作らされることに文句ばかり言う奥さんなどは、エアビーアンドビーのゲストにも強いストレスを感じてしまう可能性が高いです。(実際にはゲストに料理を作る必要はありませんし、朝食すら用意する必要はないのですが、似たような手間や交流が避けられないということです。)
4-(2).金銭的利益よりも「もてなし」にやりがいを感じられる人。
繰り返しますが、民泊ホストというのは、思いのほか業務内容が多く、時間も取られます。諸々の業務を時給に換算するなら、わずか数百円というレベルです!そのため、駅に迎えに行ったり電車の時刻表を調べてあげたりなど、「もてなし」の行為そのものにやりがいを感じられるタイプの人でないと、苦しくなってくるでしょう。田舎の高齢者にはそのような気の良い人が多いですが、都会の方々は、どうでしょうか…?
趣味として民泊ゲストの受け入れを行い、「お小遣いまでもらえちゃってラッキーだな」というくらいの感覚を持てるなら、あなたは民泊経営に向いていますし、とても楽しい暮らしを送ることが出来そうですよ。「利益よりも与えるモノのほうが多くても、それでいいや」と、あなたは思えるでしょうか?
4-(3).家に滞在している時間の長い人。
Airbnb(エアビーアンドビー)サイトはスマートフォンでもログイン出来るため、予約問い合わせへの対応などは出先でも可能です。しかし、客室をルームメイクしたり、ゲストを駅まで迎えに行ったり、ゲストの困りごとに対応する、話し相手に応じるといったことは、家に滞在していないと行えません。チェックアウトの朝10時頃からチェックインの多い昼下がりまでのデイタイムに客室清掃の出来るビジネスマンは、まず居ないでしょう。
つまり、基本的にエアビーアンドビーの民泊経営は、専業主婦や退職後の老人など、誰か一人でも家に常駐している人間がいないと、厳しいです。
そのため海外のエアビーアンドビーでは、芸術家などのフリーランサーのホストが多いという統計レポートが出ています。フリーランスの人はまさに、副業にうってつけですね。
4-(4).パソコンの扱いに慣れている人。
投機型民泊の場合は、煩わしい作業も代行業者に丸投げしてしまえば良いのですが、ホームステイ型民泊の場合、諸々の作業を自分で行わなければなりません。その中には、Airbnb(エアビーアンドビー)サイトに登録してリスティング(施設の詳細ページ)を作成したり、来客ゲストに読んでもらうハウルルールブックを作成したりといったこともあります。
そう難解な作業ではありませんが、パソコンの扱いに慣れていないとなると、少々厳しいでしょう。最低限、FacebookなどのSNSを日常的に活用していたり、Yahooなどのメールアドレスを自分で取得したり、デジカメで撮った写真を補正したりする程度のスキルは、欲しいところです。
4-(5).ペンションやゲストハウス泊が好きな人。
「家庭的な宿泊施設」というものの雰囲気を知らないと、民泊の経営は難しいでしょう。いえ、あまり難しいことはないのですが、ゲストが民泊に求めているニュアンスを理解することができず、過剰に構いすぎて(気を遣いすぎて)しまったり、逆に不親切になってしまいかねません。
ホテルや旅館よりもペンションでの宿泊を好む人、もっと言えば、ゲストハウスの気さくさや「人との距離感」を体験的に知っており、さらに好んでいる人が、民泊ホストに向いています。逆を言えば、ゲストハウス泊に慣れているなら、民泊セミナーなど参加しなくても、民泊経営をすることはたやすいでしょう。
4-(6).家の立地が恵まれている人。
人間性において民泊ホストに適性があるとしても、住んでいる家が民泊向きでないなら、やはり経営は難しくなります。
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊を宿泊利用するのはもっぱら外国人で、さらに旅行者がその大半を占めます。するとつまり、どこか観光の起点になるような場所でないと、ゲストはなかなか予約をしてくれないのです。
仕事のための住居として利用するイレギュラーなゲストもたまにおり、そういう人は長期利用をしてくれる傾向にあるため効率よく空室が埋まることもあるのですが、やはり基本的には、ある程度の都市部・しかも観光地に近い場所にある家でないと、安定的な収入・集客をキープし続けるのは難しいでしょう。
とはいえ、「ときどきゲストが来るだけでも面白いや」というノリで営むのも、それはそれで面白いかもしれません。予約がぜんぜん入らなくても費用は発生しないため、そうしたマイペースな経営も構わないのです。
4-(7).マンション管理組合などの許可が得られる人。
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊の場合、観光的な立地条件だけでなく、法律的な立地にも左右されます。特に、あなたのお住まいがマンションなどの集合住宅であるなら、管理組合やマンション自治会に、必ず確認を取りましょう。無断で民泊を経営してしまうと、見つかったときに即刻立ち退きなどの厳しい処罰を科されてしまう懸念があります!そもそも、民泊を禁止するマンションが増えているため、正直に申請をしたとしても却下されてしまうかもしれません…。
また、賃貸の物件であるなら、その不動産の大家さんにも許可を取る必要があります。一般的に、賃貸物件の「又貸し」は禁止されており、これも大家さんの怒りに触れると即刻立ち退きや訴訟問題に発展する懸念があるので、注意しましょう!
「そう簡単にバレないだろう」と楽観している人が多いようなのですが、エアビーアンドビー・ゲストの多くはスーツケースを引きずって来訪するため、その旅行者ぜんとした姿やゴロゴロと地面を響かせる音で、かなり目立ちます。ゲストは外国人であることが多いため、なおさらですね。
【総論】
一軒家に住んでおり、アットホームな雰囲気を持つ明るい家庭。
そのような家庭・家屋が、実際問題としてAirbnb(エアビーアンドビー)副業に向いていると言えます。しっかりした客室とホストのにこやかで寛大な人柄、どちらも欠かせませんね。こうした環境を持つ人々にとって、エアビーアンドビー副業は本当に面白い、そして多岐にわたって有意義な体験となるでしょう!