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「長所を伸ばす」「弱点を埋める」どっちが正しいの?


物事の指導法、子供の教育法として、「長所を伸ばそう!」と教えるものと「弱点を克服しよう!」と教えるものがあります。

人が大成するうえで、どちらが正しい手引きなのでしょうか?



「長所を伸ばそう!」と書く人は「ゴキゲンとり」が多い。

「長所を伸ばそう!」と書いたり言ったりする人は、「ゴキゲンとり」を動機にしていることが多いです。「ニガテなことをがんばらなくていいよ」と書くと多くの人が振り向いてくれるので、それが本当に効果的な指導法かどうかはさておき、そう書くのですね。

サイトの閲覧数を稼ぎたい、SNSの「イイネ」を集めたい、若者の支持を集めたい、本を売りたい、CDを売りたい、といった動機です。

この人は、耳心地のよいことを他にもいろいろ書いていそうで、多くの賛同(イイネ、など)を集めているかもしれませんが、それがあなたの成長に役立つかどうかは・・・定かではありません・・・。



ホームランバッターは、実は守備も上手い。

たとえば、プロスポーツを例にとるとわかりやすそうです。

ちょっと大きな体をしていて、バットをブンブン振り回すのを得意としている若手選手が、「長所を伸ばす方針で育てよう!」とコーチに言われて大成した!なんてエピソードを耳にしますよね。

こういうニュースを聞くと、「よし、僕も楽器の練習はほったらかしにしてとにかく歌を猛練習するぞ!」と思ってしまいがちです。


でもね?

こうしたブンブン選手は、実は守備も結構うまいのです。彼がプロ野球に入るためには、高校の野球でチームのレギュラー争いに勝ち抜き、甲子園で全国トップレベルまで勝ち抜いてきたわけなのです。すると、甲子園の決勝戦のとても緊張する場面でサードの守備をこなすくらいの守備力は持っているわけなのですよ。

プロの監督や解説者からは「守備がヘタだな!」とののしられていても、同じ高校生の選手たちからすると、「上手いな」と思われていたりします。

高校野球のレベルでは盗塁を決めていたりもするのですよね。



「長所を伸ばす」のは、オール4になってからすること。

つまり、弱点をほったらかしにして長所ばかり伸ばす練習では、音楽や絵画、芸術、スポーツ・・・なんにせよ、その業界で大成することは難しいのです。一発屋的に注目を浴びることは出来るかもしれませんが、その業界で長いあいだお金を稼いだり活躍したりすることは、難しいのですね・・・。

「長所を伸ばすことに思いきり特化しよう!」という作戦で練習に励むのは、他のことも一通りできるようになってから、その分野においてのオール4くらいになってから、のほうが良さそうですよ。


たとえば、「アイドル歌手」ではなく「ミュージシャン」として音楽に携わっていきたいなら、歌だけでなく楽器もたしなんだほうがよいですし、譜面も読めるように練習したほうが良いのです。



「好きなことをやる」のはOK。「好きなこと」の中でニガテなこともがんばる必要はある(笑)

人生の生き方として、学歴主義のレールに乗らずに「好きなことをやる」というスタンスを選ぶのはOKです。「僕は音楽の道に進みたい!」と強い情熱があるなら、高校にすら進学せず、専門学校のような学校に進んで音楽漬けの毎日を送る、なんて十代も良いですね♪

しかし、その「好きなこと」の中で、あなたのニガテとしていたことをコツコツと練習する・勉強する姿勢は、とても重要なことです。「理屈っぽいことはキライだけれど、ミュージシャンになるために音楽理論を勉強するぞ!」といったことですね。


たとえば声優になりたい人は、アニメやライトノベルをたくさん見るだけでなく、純文学や童話などもそれなりに読んでおいたほうが良さそう。クラシックなシリアスな映画も観ておいたほうが良さそうですよ。



「好きなこと」の中の「好きなこと」だけで成功するのは、超センスがあるごく一部の人だけ!

世の中には、「好きなこと」の中の「好きなこと」だけにまい進して、それでスターになれた人もいるにはいます。歌手の中には、「私、歌うだけが取り柄なの。譜面もわからない。楽器もわからないわ」という人も、いるにはいます。

しかし、そんなふうに「好きなことの中の好きなこと」にだけまい進して大成できるのは、ものすごくセンスのあるごく一部の人だけです。ものすごく運が良い、ごく一部の人だけです。

そういう人もいるのですが、皆が真似すべきやり方とは言えません。



いかがでしたか?

「みんなが飛びつく情報」と「本当にためになる情報」は同じではありません。

今の時代、派手な言葉や耳心地のよい言葉で人の注目を集めるメディアも増えているので、惑わされないように気を付けてくださいね。

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