インターネットの普及とエコ意識の高まりから、使い古した愛用品を捨てずに売りに出すことはとても増えてきました。特にカメラは、中古市場に出すとかなり高く買取ってもらえるリユース向きのジャンルです。
カメラを売ろうと思ったとき、まず検討するのは売る媒体ですよね。中古買取り業者に持っていこうか?それともネットオークションで自分で売ってみようか?
はたして、カメラを売る先としては、どちらが良いのでしょうか。当記事では、中古買取り業者とネットオークション、その2つのメリット・デメリットをどこよりも詳しくわかりやすく徹底比較していきます!
高く売るためのコツについても、紹介していきますよ。
1.中古買取り業者にカメラを売るメリットは?デメリットは?
まずは、中古買取り業者から見ていきましょう。わかりやすいように、メリット、デメリットを整理して解説していきます。
中古買取り業者にカメラを売るメリット。
中古買取り業者にカメラを売るメリットは、以下の4つにまとめられます。
(1)パソコンやインターネットに詳しくなくても売ることが出来る。
(2)カメラに詳しくなくても売ることが出来る。
(3)買取り価格が安定している。
(4)個人情報漏洩やストーカーの心配がない。
それでは、もっと詳しく解説していきます。
(1)パソコンやインターネットに詳しくなくても売ることが出来る。
中古買取り業者に売るメリットの第一は、なんと言っても「簡単であること」でしょう。お店にカメラを持っていく、または郵送するだけで完了していまいます。
ネットオークションの場合、出品に際して簡素なホームページを作るような手間が要りますね。売りたい機種を色んな方向から写真に撮り、綺麗に見えるように画像補正をし、商品ページにアップします。機種の説明文を書かなければなりませんし、郵送の規定や振り込みの規定についても自分で決めて記述しなければなりません。これらに比べて、中古買取り業者に売る行程は驚くほど簡単です。
また、近年はインターネットを介した中古買取り業者も増えていますが、これについても簡単です。査定は機種名を打ち込むだけで大体の額がわかりますし、あとは住所や氏名を登録し、お店にカメラを送るだけ。送料を負担してくれる業者も多いです。
(2)カメラに詳しくなくても売ることが出来る。
ネットオークションで売る場合、カメラや状態、欠損品についてを出品ページに詳しく記載する必要がありますし、落札検討者から質問が寄せられたりします。こんなとき、カメラに詳しくないと対応をすることが出来ません。
しかし中古買取り業者の場合、カメラのことがまったくわからなくても売ることが出来ます。ネットを介した業者の場合も、機種名さえわかれば大体の見積もりが出せますし、機種名すらわからない場合も、とりあえず送ってしまえばスタッフが対処をしてくれます。
家族のカメラを代わりに売る、などという場合は、圧倒的に中古買取り業者に委託したほうが楽ですね。
(3)買取り価格が安定している。
オークションの場合、閲覧している落札希望者たちの動向によって、高く売れたり安くなってしまったりの差が激しいです。特に、古い機種やあまり有名でない機種はいったい幾らになるか見当もつきません。
しかし中古買取り業者の場合、あらゆるメーカーのあらゆる機種の動向をリサーチしてデータベース化しているので、そこそこの査定額を確実に出してくれます。
ネットオークションでは買い手が見つからなそうな機種も、中古買取り業者は買取ってくれるでしょう。
(4)個人情報漏洩やストーカーの心配がない。
ネットオークションでカメラを売る場合、基本的にあなたの住所や名前も落札者に公開することが必要になります。ここで公開した個人情報を悪用したり、たとえばあなたが女性であるなら、ストーカーをしはじめるような危ない人が時折存在します。
しかし中古買取り業者に売る場合は、こうした事件や惨事に巻き込まれることはまずありません。
ネット展開のみの仲介業者に関しても、大抵は住所や代表者の名前を公開しており、不審な経営をしているような業者はほとんどありません。
中古買取り業者にカメラを売るデメリット。
中古買取り業者にカメラを売るデメリットは少なく、この1点くらいでしょう。
(1)あまり高くは買取ってもらえない。
ネットオークションで売る場合に比べて、買取り査定額は低めになることが多いです。なぜなのでしょうか?
(1)あまり高くは買取ってもらえない。
中古買取り業者にカメラを売る際のデメリットは、あまり高い査定額が付かないことが挙げられます。10万円で買ったカメラを95,000万円で買取ってくれる、ということはまず無いでしょう。
とはいえこれは、ネットオークションで売った場合との比較で言っているだけであって、カメラの中古買取り業者が他業種の買取り業者よりも買取り査定額を渋るという意味ではありません。業種を広く扱うリサイクルショップと比べても、一般的にはカメラの専門買い取り業者のほうが高い査定額を付けてくれます。
2.ネットオークションでカメラを売るメリットは?デメリットは?
次に、ネットオークションでカメラを売る場合のケースのお話です。こちらもわかりやすいように、メリット、デメリットを整理して解説していきます。
2-1.ネットオークションでカメラを売るメリット。
ネットオークションでカメラを売るメリットは、以下の3つにまとめられます。
(1)人気商品ならかなり高値で買い取ってもらえる。
(2)欠品があっても些細なものなら落札額に響かない。
(3)不要な周辺機器をオマケに付けることで、落札価格と落札率をアップさせられる。
(1)人気商品ならかなり高値で買い取ってもらえる。
ネットオークションでカメラを売ることのメリットは、それが人気商品であればかなり高い金額で売れる可能性が高いということに尽きます。
一般的に、新古品(箱を開けたけれど使っていない)のみならず、多少使用感のある美品中古でも、価格.comの最安値とほぼ同じくらいの価格で買い手が付きます。たとえば価格.comの最安値が20万円のカメラであれば、195,000円くらいの値が付くのは珍しいことではありません。
(2)欠品があっても些細なものなら落札額に響かない。
ネットオークションで入札する人たちは、もちろん出来るだけ多くの付属品が付いていることを望んでいますし、出来るだけ商品状態が良いことを望んでいます。外箱や内箱も新品同様に揃っていると喜びます。
しかしとはいえ、多少の欠品がある程度なら、新品価格よりも安く手に入れるために、躊躇なく入札をする傾向にあります。
中古買取り業者の場合、些細な欠品がマイナス査定につながりますが、オークションではあまり大きく響くことはありません。
(3)不要な周辺機器をオマケに付けることで、落札価格と落札率をアップさせられる。
ネットオークションの場合、商品の新品状態に近いかどうかはあまり大きな問題ではなく、入札閲覧者が「入札したい!」と感じる要素を持っていさえすれば、高い落札額になりますし、落札率が上がります。
具体的に言えば、余っているSDカードや読み終えた教則本などを【オマケ付き!】というタイトル表記ととも添えてあげると、驚くほど食いつきがよくなります。ライバルの多い商品を出品するときや、あまり人気のない商品を出品するときなどには特に有効ですね。
ネットオークションでカメラを売るデメリット。
ネットオークションでカメラを売るデメリットは、下記のように6つ挙げられます。高値で売れることがある反面、デメリットが多いですね。
(1)出品や質問応答、郵送の手間が面倒くさい。
(2)そもそもパソコンやインターネットに詳しくないと出来ない。
(3)個人情報の悪用やストーカーの心配がある。
(4)モラルの低いユーザーが増えてきている。
(5)最新人気機種以外はあまり高くは売れないことが多い。
(6)新品以外はクレームがとても面倒くさい。
どれも気になるものばかりですが、それぞれを詳しく解説していきましょう。
(1)出品や質問応答、郵送の手間が面倒くさい。
ネットオークションでカメラを売るデメリットは、まず、オークション出品の手間が思いのほか面倒くさいものであるということ。これには注意が必要です。
ネットオークションは、出品すればそれで終わりというものではなく、毎日オークションの状況を覗いて、閲覧者からの質問に答えたり、要望に応じて出品リストを書き換えたりしなければなりません。そして落札が決まった後は、壊れないように箱詰めをして、落札者に自ら郵送をする必要があります。
(2)そもそもパソコンやインターネットに詳しくないと出来ない。
ネットオークションの出品では、ちょっとしたホームページを作るような作業が必要です。
商品に関する説明を、公式サイトの特集ページから引用してきて一通り紹介し、そしてカメラの現状を正しく伝えるために、何枚もキレイな写真を撮って、わかりやすいようにアップする必要があります。送料なども自分で調べて記載し、振り込みの規定なども決めなければなりません。
さらに、ネットオークションに小売店や転売師などが入り乱れはじめた昨今ですと、閲覧者の目に留まりやすくなるようなテクニックを勉強して、手間を惜しまず実践しないと、落札してもらうことすら難しくなってきています。
すると、パソコンのスキルが中級レベル程度は不可欠ですし、営業職のようなものの経験がないと、ネットオークションで上手く自己主張するのは難しいでしょう。
(3)個人情報の悪用やストーカーの心配がある。
ネットオークションでカメラを売るなら、落札者にはあなたの住所や氏名、電話番号などの個人情報を知らせなければなりません。この個人情報が悪用されてしまったり、ストーカーのようなことをされてしまう危険性があるのです。
もしあなたが女性であるなら、出品物の写真を撮る際にはあまり可愛らしい家具や内装が写らないように気をつけ、また、文章も男性っぽい殺伐とした雰囲気になるように配慮しましょう。質問に返答する際も、顔文字やかわいい絵文字などを使って女性らしく振る舞うのは避けたほうが良いです。
(4)モラルの低いユーザーが増えてきている。
メルカリの転売サギに関する報道など、耳にしたことがあると思いますが、近年、インターネットオークションのサイトやアプリには、犯罪を働こうとするモラルの低いユーザーが非常に増えてきています。
彼らはおおむね出品者側ですが、しかしユーザー登録しているならば落札者側として利用することもあるのです。そのようなユーザーの目に留まってしまうと、妙な駆け引きをされてしまったり、不正なことをされてしまったりする恐れがあるので、注意が必要です。
(5)最新人気機種以外はあまり高くは売れないことが多い。
ネットオークションでは、最新機種や人気機種であれば、カメラはかなり高く売れる傾向にあるのですが、しかし最新機種でも人気機種でもない場合には、さっぱり入札が付かないことも多いです。出品に掛かる手間やリスクは古い機種でも同じなのですが、それに対しての見返りが5,000円では悲しいですし、苦労をしたのにまったく落札されないのでは、とても悲しいですね・・・。
(6)新品以外はクレームがとても面倒くさい。
ネットオークションでは、基本的に使用歴のある中古品の場合、「ノークレームノーリターン」を理解のうえで入札してもらうのが通例となります。
落札者はそれに同意したうえで落札をしているのですが、しかし商品の状態があまり良くない場合や商品の仕様が落札者の希望にそぐわない場合、やはりクレームを付けてくることがあるのです。商品の状態がかなり良いものでも、落札者の気に食わないことがあればやはりクレームの的になってしまいます。
「ノークレームノーリターン」を明記していたのであればそのクレーム要求に応じる義務はないのですが、しかし実際問題としては、何かしらの補填をしてあげなければならないことが多いです。また、徹底的に要求を突っぱねるとしても、クレーム内容の問い合わせに対応することは気分の良いものではありません。
3.どんな人には中古買取り業者が向いていて、どんな人にはネットオークションが向いている?
それでは、比較検証の結果を総括していきましょう。
中古買取り業者に売るのが向いているのはどんな人?
(1)パソコンやインターネットにあまり詳しくない人。
(2)クレーマーなどと戦うのが苦手な人。
(3)すぐに現金化したい人。
(4)少額でも良いからとにかく現金に換えたい人。
(5)古いカメラや人気のないカメラを売りたい場合。
大体イメージは湧いてきましたか?
(1)パソコンやインターネットにあまり詳しくない人。
まず、パソコンやインターネットにあまり詳しくない人は、絶対に中古買取り業者を選ぶべきです。オークションの出品は非常に手間となりますし、トラブルに巻き込まれてしまう可能性が高すぎます。
(2)クレーマーなどと戦うのが苦手な人。
人と戦うのが苦手な優しい人も、中古買取り業者に買取りしてもらうほうが良いでしょう。ネットオークションでクレームや難癖をつけられると、あなたに非が無いとしても非常につらい思いをさせられてしまいます。
(3)すぐに現金化したい人。
すぐに現金化したい人も、中古買取り業者が向いています。
ネットオークションの場合、落札までに1週間、出品の準備にも3~4日は掛かるでしょうから、現金化までに2週間くらいは覚悟しなければなりません。
中古買取り業者に買取ってもらう場合、一般的に3~4日程度で入金まで至れます。
(4)少額でも良いからとにかく現金に換えたい人。
少額でも良いからとにかく値を付けたい人も、中古買取り業者のほうが良いです。
中古買取り業者の場合、ほとんどの品に少なからずの査定額を付けてくれます。専門知識の高い中古買取り業者にとっては、状態の悪い商品や人気の無い商品でも、レンズだけを売ったりバッテリーを個別に売ったりすることで利益を上げることが出来るので、カメラならゴミ扱いされてしまうことはまず無いのです。
(5)古いカメラや人気のないカメラを売りたい場合。
古い商品や人気のない商品も、中古買取り業者のほうが良いです。
ネットオークションの場合、せっかく手間暇かけて出品しても、古い商品や人気のない商品はまったく入札が得られないことも多いです。ずっと出品し続ければいつかは入札されるかもしれませんが、出品するためにはヤフープレミアムの月会費を払い続けたりしなければならないので、費用効率が悪くなってしまったり赤字になってしまったりします。
ネットオークションで売るのが向いているのはどんな人?
カメラをネットオークションで売るのが向いているのは、発売から1年以内程度の最新機種を売る場合、なおかつパソコンに強く、売り込みが上手く、クレームなどのアクシデントに動じないでいられる人です。
高く売れる可能性がある分、その条件を満たすケースは少ないですね。
4.大事なカメラ、1円でも高く売るコツは?
カメラを売る際には、出来るだけ高く買取ってもらいたいですよね。そのためにはやはり、幾つかのコツがあります。今から出来るものもあるので、ぜひチェックしておきましょう。
(1)カメラの状態をなるべく良好に保つ。
(2)要らなくなったカメラはなるべく早く売ってしまおう。
(3)複数の品を同時に売ると、査定額がアップすることが多い。
(4)古い機種は、まず査定してもらおう。プレミアが付いているかも?
(5)町のお店よりネットショップの業者のほうが査定額が高い傾向にある。
(6)ハードオフや大黒屋など、有名チェーンは査定額が低いので要注意!
ぜひとも知りたい高く売るコツを、さらに詳しく解説していきます。
(1)カメラの状態をなるべく良好に保つ。
中古買取り業者でもネットオークションでも、キレイで状態の良いもののほうが高い値が付きます。
使い終わったら全体を磨いて、湿気の少ない場所や専用ケースの中に保管しておきましょう。棚などに置いておくと、ホコリが付きます。ホコリは溜まると拭いても取れなくなってしまいますし、レンズやボディの中に入ってしまうと故障を引き起こしたり、マイナス査定の要因となってしまいます。空き箱や付属品もしっかりと保管しておきましょう。
カメラを売る前には、必ず掃除をしましょう。ボディを磨くだけでなく、レンズ磨きも忘れずに。レンズは柔らかい布で磨きます。ティッシュペーパーはNGです。グリップ部やレンズの筒部のベタつきはマイナス査定の対象になりやすいので、アルコールスプレーなどを使ってしっかり磨きましょう。
(2)要らなくなったカメラはなるべく早く売ってしまおう。
中古買取り業者でもネットオークションでも、基本的には新しいものであればあるほど高く売れます。そのため、「要らないな」と感じたなら、なるべく早く売りに出してしまいましょう。
同じ型の後継機種が出ると、買取り価格は一気に下がりますが、それだけでなく、他メーカーの似たような仕様の機種が出た際も、買取り相場はガクっと下がります。
(3)複数の品を同時に売ると、査定額がアップすることが多い。
ネットオークションの場合は、オマケを付けると入札額アップに繋がりますが、中古買取り業者に売る場合は、複数の品を同時に売ることで、査定額をアップしてもらえることが多いです。
この場合、複数の品といってもカメラを2つ用意する必要はなく、レンズや三脚、ビデオカメラなども有効です。カメラ以外にも複数のジャンルを扱っている店ならば、パソコンやパソコン周辺機器なども有効なことがあります。
(4)古い機種は、まず査定してもらおう。プレミアが付いているかも?
ネットオークションに強い人の場合も、古い機種を売りたい場合には、まず中古買取り業者に査定をしてもらってからが良いですよ。その機種にプレミアが付いてる場合、思いがけない高値が付くことがあります。たとえばコンタックスのカメラなどは、あまり有名ではありませんが中古市場では高値で取り引きされています。
(5)町のお店よりネットショップの業者のほうが査定額が高い傾向にある。
あなたの町の駅前や商店街にも、カメラ買取りのお店があるかもしれませんが、一般的にはネットショップ専門店やネットショップを併用しているお店のほうが高い値段で買い取ってくれます。ネットで買取り委託をする場合、送料も負担してもらえることが多いですよ。
(6)ハードオフや大黒屋など、有名チェーンは査定額が低いので要注意!
カメラを売りたいと思ったとき、ハードオフや大黒屋など、有名なチェーン店に持っていくほうが安心かなと感じてしまうかもしれません。しかし有名チェーン店は基本的に、買取り査定額が低い傾向にあります。こうした専門性の低いお店は、カメラのことをあまり知らなかったり、広告にお金がかかっているゆえ、買取り額を安く抑えるのです。
また、リサイクルショップと呼ばれる、あらゆるジャンルの品を買取るタイプの店も、カメラの買取り査定額は低い傾向にあります。
いかがでしたか?
総合的に見て、カメラを売る場合には中古買取り業者を選ぶほうがずっとメリットが大きいと言えます。ネットオークションで得することが出来る人・ケースは、かなり限られていますね。
どうしても、「1円でも高く売りたい!」と欲が出てしまい、高い値の付きそうなネットオークションに目がいってしまうかもしれませんが、リスクがたくさん付きまとうことや難易度の高さを、忘れないようにしましょう。
次のカメラを買うための軍資金、上手くGETできるとよいですね!この記事の情報を、ぜひ有効に役立ててください。