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スポーツや芸術には2つの受け皿があったほうがよい。

  • acousticlife111
  • 2023年4月28日
  • 読了時間: 6分

これは大人に向けての記事です。

が、お子さんが読むことも有意義だと思います^^



「上手になりたい子」と「楽しくやりたい子」がいる!

スポーツにせよ吹奏楽などの芸術にせよ、部活やクラブに参加する子には大きく分けて2つのタイプが存在します。

1つは、「プロを目指したい!どんどん上手くなりたい!」という子です。

もう1つは、「楽しくやれればいいよ」という子です。


日本の部活動は一般的に、プロ志向とまではいかなくとも「厳しい方針」の部活動が多く、「手軽に楽しみたい」という子たちをないがしろにしてしまいがちです・・・。



部活も2つのカラーを用意すべき。

たとえば、野球を例にとってみましょう。

野球部の多くは、一年生には試合をさせてくれません。「お前たちは球拾いだ!」ですね。

球拾いや筋トレや、地味な練習ばかりをやらせます。だから、「気軽に野球を楽しみたい」というタイプの子たちはすぐに投げ出してしまいます。

人間には、草野球をする権利はないのでしょうか?そんなはずはないですよね。


しかし、厳しくしつけようとする監督の意見もわかります。

スポーツで本当に上達したいなら、「つまらない練習にもへこたれない根性」とか、「強靭な筋力」が必要で、それは球拾いや筋トレなどが効果的です。


すると、学校の野球部は、2つのカラーのものがあったほうがよいのですね。

「厳しい練習をしたい子」の部活と、「草野球を楽しみたい子」の部活と、という感じです。

部活を2つも用意すると、顧問の先生の配備や環境調達が大変です。ですから実際には、部活を2つ作るというよりは「赤チームと青チーム」といったふうに中で分ければよいでしょう。



厳密には3つあったほうがよいかも?

私の学生時代の吹奏楽の体験を思い起こすと・・・厳密に言えば2つではなく、3つのカラーがあったほうが良いのかもしれません。

「コンクールで金賞を獲りたい子」

「楽しく楽器が吹ければ充分な子」

そして、

「その中間の子」がいますね。


緩い方針の子は、本当に緩くてマイペースな子が多いもので、この子たちに合わせるとまともに曲が演奏できなくなってしまう感があります(笑)

そのため、ケースによっては2つの中間のチームもあったほうが良いのかな、と感じます。



勉強だって偏差値で分けている。

スポーツや芸術を2つ3つでカラー分けすることに、ピンとこない人もいるでしょうか。

勉強で考えればわかりやすいです。

高校には、進学校と呼ばれるような高偏差値の学校と、勉強に興味のない偏差値40代くらいの学校と、そしてその中間の学校とがありますよね。

大学に進みたい子たちと、偏差値40くらいの子たちとで、同じ授業をするのは無理があるとわかるでしょう。

これはスポーツも芸術も同じことです。

自分の方針や実力に合わないレベルの場に放り込まれると、辛いし、まったく幸せではありません・・・。


勉強は何段階も偏差値でランク分けするのに、スポーツや芸術は1つのチームに無理やりねじ込む。それは横暴なのではないでしょうか。

勉強はそこそこでよくて、スポーツや芸術を楽しんで生きたい人もいますよね。そして「楽しい」には個人差があるのです。



地域のサッカーチーム、野球チームは複数レベルを用意できるのでは?

私が子供の頃、地域のサッカーチームには「厳しいチーム」と「のびのびチーム」がありました。周りの子たちは、それぞれの好みに合わせて2つのチームを選び分けていました。

土日だけ活動をするような、地域のスポーツチームは、このように方針を差別化して運営することができるのではないでしょうか?

どこの地域にも、2つタイプの需要はあるはずです。



部活動は顧問の負担が大きい!それも考慮すべき。

学校の部活動は、今でも顧問の負担の大きさが問題視されています!

この状況に対して、2つの受け皿を用意するために顧問の先生がさらに追い詰められることは避けなければなりません。


基本的に、緩いチームのほうはコーチ不在でよいでしょう。

子供たちはその競技や芸術の基礎を知っていますし、基礎的なことなら子供たち同士で教え合うこともできます。小学生の草野球や草サッカーはそれで成り立っているはずです。

顧問を立てる必要があるとしても、競技経験のない人にカギ当番などだけ担ってもらえば充分でしょう。



子供たちは、「居場所がない」と感じたら学校に提案してみては!?

記事の冒頭で、「大人向けの記事だがお子さんが読んでも有意義」と書きました。どういうことでしょうか?


たとえばあなたが、吹奏楽部に所属しているとします。

でも練習が厳しすぎて、すっかり幽霊部員になってしまっていますか?

それなら、「楽しく楽器を吹きたい子が何名かいるから、もう1つ部活を作ってほしい!」と学校に嘆願書を出してみてはどうでしょうか!?

「学校に」ではなく「顧問の先生に」でも良いかもしれませんね。

すると、「じゃぁ楽しく楽器を吹きたい子は、第2音楽室で自由にどうぞ」なんてルールを設けてくれるかもしれません!聞き入れてくれない学校もあるかもしれませんが、実現することはありそうですよ♪


一般的に学校は、志望者が5人いれば新たな部活の創設を認めてくれるはずです。「同好会」という形で発足して、1~2年経ったら「部活」に昇格します。



バンドやポップスをやる部活も自分たちで作れる!

ちょっと話の主旨が反れるかもしれませんが・・・

学校で音楽をやりたいと考える子の中には、吹奏楽部でのクラシック音楽ではなくて、アコースティックギターやエレキベースを弾きたい、マイクを持って歌いたい、という子もいるでしょう。でも吹奏楽部ではそれは出来そうもありませんね。

あなたの学校がそういう状況ですか?

それなら、ポップスやロックをやりたい子を5人集めて、「軽音楽部を作りたいです!」と先生に打診するとよいです♪

部活ってそういうふうに増えていくものなのですよ。

今の時代、「吹奏楽ではなくロックやポップス」をやりたい子はどの学校にも5人以上はいるでしょう。知り合いに声をかけるだけでも5人は集まりそうです。知り合いの中にいないなら、「軽音楽部を発足したい!希望者募集!!」などとポスターを作って、渡り廊下などに貼らせてもらいましょう。勝手にやると怒られるかもしれませんが、職員室に行ってちゃんと先生にお願いをすれば、受け入れてもらえるはずですよ^^


学校って、こんなふうに自分たちで動かせるんです!!



いかがでしたか?

「吹奏楽部と軽音楽部」、「甲子園を目指したい子と草野球を楽しみたい子」といったふうに、どんなスポーツでも芸術でも、スタンスの異なる子たちがいます。

その両方が尊重される学校を、社会を造るべきだと思います。

しかしそれは、大人たちと子供たち、両方の努力・協力・歩み寄りが必要です。

草野球部を作りたい子たちは、グラウンドの使用が少なめでも我慢する必要があるでしょう。「僕たちのためにもう1面グラウンドを作ってくれ!」はちょっとムリがあることを理解しましょう。

音楽室が1つしかないなら、緩く楽器を吹きたい子たちは音楽室ではなく普通教室で音を出す、木工室を借りる、なんて柔軟性も必要でしょう。


社会は、みんなで造っていくものです♪

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