子育ての難しさやつまづきに、悩む親御さんは多いことと思います。
特に、子供が不登校に陥ったときには、「私の子育ては間違っていたのではないだろうか?」と思い悩むかもしれませんね。悩むだけでなく、自分をひどく責めるかもしれません。
でも、そのネガティブな考えは手放してください。どうか、自分を責めないでください。
子育てに、正解はないのです。
子育てに、正解はない。
子育てというのは、複雑で難解なものです。
「こういう子育てが正解」というものはないのです。
「こうしたらこうなる」という絶対的な法則もないのです。
それに、教育にもしつけにも「こうすべき」というものはありません。
子供は、様々なものの影響を受ける。
子供は、様々なものの影響を受けて人格を形成させていきます。
親の価値観やしつけは大きな影響力を持ちますが、しかしそれだけが子供を形作るわけではないのです。
親が非常にまじめで、まじめなしつけを施したとしても、クラスメイトの間で万引きが流行っていると、あっさり万引きをする子になってしまったりもします。
親御さんは、「私のしつけが至らなかったから万引きをする子になどなってしまったんだわ」と自分を大きく責めるかもしれませんが、親が最善を尽くしても万引きをすることはあるのです。
心優しい子に育てても、いじめの加害者になることはあります。
誠実に育てても、社会に適応できなかったりもする。
基本的には、親が誠実な振る舞いをし、誠実な道徳教育をすれば、子は誠実に育っていきます。
しかし、それが「子育ての正解」とも言い切れないのです。
精神が誠実だと、学校のクラスメイトの幼さに対して、大きな苦痛を感じます。
それによって、クラスメイトとうまくなじめなかったり、笑顔で過ごせなくなってしまったりすることがあります。
精神が誠実だと、社会の不誠実さに大きな苦痛を感じます。ブラック企業だけでなく、平均的な商売戦略の企業でさえ、働くことが不快に感じてしまうことがあります。働けないということは、社会に適応できないということです。
どうやらこの社会において親は、誠実に育てればよい、というものでもないようです。
エリートになれても、心の貧しい人も大勢いる。
逆のことも言えます。
「勝ち組志向」と言いましょうか。幼稚園のうちから知育教室に通わせ、小学校を私立受験させ、家庭教師や習い事を与えまくれば、いわゆる「エリート」にはなるかもしれません。18歳で自らIT起業するような天才になるかもしれません。
それは、「勝ち組」と言えるでしょう。
しかし、物質的経済的に成功していても、誠実とはいえない酷い大人が大勢います。物質的に充実するならそれで子育てが上手くいったとは、言えないでしょう。
何が正解かはわからない。
たとえば、お子さんが「学校に行きたくない」と言い出した時。
「がんばって登校しなさい」と言うのが正しいのか、「無理しなくていいのよ」と言うのが正しいのか、それは誰にもわからないのです。
そこに明確なセオリーは無いです。
ある子にとって、少々がんばって登校させることが、健全な結果につながることもあります。
しかしまた別の子にとっては、無理をさせずにその子のやりたい学び方を尊重させることが、健全な結果につながることもあります。
そしてこれは、気質で選り分けられる問題でもないのです。
未来の結果は、クラスメイト達がどのような反応をするか、教師がどのような対処をするか、テレビドラマがどのようなものを流すか、どのような本にぱったり出会うか・・・様々な偶然によって、変わっていくものなのです。
何を選ぶのが正解なのかは、誰にもわかりません。
これは、神にすらもわかりません。
神にすらわからないことなのです。
ある選択によるお子さんの未来は、神にすらわからないことなのです。
スピリチュアルな感性を持つ親御さんは、不登校になった(なりそうな)お子さんをどうすべきか悩んで、霊能者やチャネラーと呼ばれる人を頼るでしょうか。
その人たちはあなたの相談に対して自信満々に答えるかもしれませんが、霊能者やチャネラーは未来の結果を知っていません。彼らは、彼らが使えるツールが示す答えをあなたに示しているだけであって、それが正しいわけじゃないのです。
未来の出来事とは決まっていなくて、私たち人間それぞれの行動が織り成して、形成されています。霊能者やチャネラーに予知できないのです。
あなたのお子さんがAというフリースクールに通うことで立派な社会人になれるのかどうか、霊能者やチャネラーは予知できません。(できると思い込んで答えているのです。)
もちろん、タロットカードも占星術も、未来の結果を知りません。
占星術は、人の気質の傾向をある程度当てますが、未来の結果やらバイオリズムやらを当てる力はありません。ご注意を。
もちろん、宗教指導者に相談しても未来の結果を得られないです。「きっと大丈夫だ。お子さんらしく生きればよい」などと言うでしょうが、気休めにすぎないのです。
では、どうすればよいのか?
では、どうすればよいのでしょうか?
わかりません(笑)
明確なセオリーはないのです。
明確な必勝法はないのです。
お子さんが「マンガ家になりたい」と言い出した時、「おぉ、やってごらんなさい♪」と言うべきなのか、「もっと無難な職業を選択しなさい」とアドバイスしてやるべきなのか、それはわかりません。
ギャンブリックな選択が、良い結果をもたらすこともあります。
堅実な選択が、良い結果をもたらすこともあります。
そのため、その家庭の親子が自分たちで決めるしかないのです。
自分たちが思う道を、進んでいくしかないのです。