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民泊経営で知っておくべき法律の数々-1


Airbnb(エアビーアンドビー)の台頭により、日本でも注目を浴び始めた民泊。「手軽なお小遣い稼ぎ」という面からも、「外国人との楽しい交流」という面からも、興味を示している人が多いことでしょう。


しかし、それで実際に参入しようと思ったなら「民泊って違法だよ!グレーだよ!旅館業法の許可が要るんだよ!」なんて注意を受けて、ビックリ仰天。あれ?手軽にできるんじゃなかったの!?ちょっと調べてみても、なんだか書いてあることがサイトによってまちまちだし・・・


当サイトはAirbnbのノウハウサイトではなく、民泊の普及と理解を推進するための情報サイト。民泊は違法なの?合法なの?どうすれば裁かれずに運営できるの?この記事で、民泊にまつわる法律論争に終止符を打ちます!



1 民泊は違法か合法か?その答えは・・・「ただいま保留中」が正解。


「民泊 法律」などと検索してみても、難しい言葉ばかりが並んでいてイマイチ要領がつかめませんよね。法律についての細かい説明よりも、「わかりやすい要点」が大切であると、当サイトは考えます。この観点から、まずは「民泊は合法なの?違法なの?」ということについて解説していきましょう。


1-1.今(2016年末)は「保留中」なので、特にホームステイ型民泊なら裁かれる心配は少ない。


民泊が合法なのか違法なのかわからないのは、ムリもありません。なぜなら、日本政府の中でも立場によって見解が食い違っているから。頭の2つあるヘビが1つの答えに付き進めるわけもなく、そのため今は一生懸命、意見のすり合わせや法律の調整を行っている段階なのです。


政府は民泊について、「新しい法律を制定している最中」であり、「ホームステイ型民泊は積極的に普及させていきたい」と考えているので、あなたが営んでいるのがホームステイ型民泊なのであれば、むやみに裁かれたりする確率は限りなく低いでしょう。


いわゆる「保留中」の宙ぶらりんな状況、それが今(2016年末)の民泊の置かれた状況。この保留状態は「民泊新法」の成立まで続きそうです。2017年に制定の見込み。


1-2.あちこちのサイトで見解がバラバラなのは、「自分の意見を通したいから」。


ではなぜ、「保留中」な状態にもかかわらず、合法だの違法だのと断言するサイトが多く、しかも意見が食い違うのでしょうか?それについても説明しましょう。


意見の食い違う理由を簡単に言えば、各々のサイト・発信者が「自分の意見を通したいから」です。大きく分けて3タイプの発信者がいます。


1-2-(1).民泊を不快に感じ、撃退したがっている人たちは、「違法だ」の一辺倒。


たとえば、民泊を不快に感じていて、撃退したいと思っている人たちは、「民泊は違法だ!」という論調で記事を書きがち。違法性を正当化する法律や事例ばかりを集めてきて、読者・世論をその方向で説得しようとするわけですね。


1-2-(2).許可取得で代行手数料を稼ぎたい仲介業者は、「違法です。しかし私たちが許可を取ってあげます。」と誘導。


次に、許可取得で代行手数料を取りたい人々(民泊代行業者・行政書士・民泊セミナーなど)も、「民泊は違法」という論調で記事を書きます。が「〇〇すれば合法ですから私たちにお任せください」といった内容で話をしめるでしょう。


1-2-(3).民泊が禁止されると困る既存ホストや代行業者は「民泊は合法ですよ」と日和見的。


「民泊は合法だ」と書く人の多くは、すでにビジネス民泊を始めてしまったゆえ、違法扱いされては困ってしまう投機型ホストに多いです。または彼らから代行手数料を取って仕事をしている民泊代行業者も。


1-3.合法か違法か?ビジネス民泊とホームステイ型民泊をいっしょくたには語れない。


民泊と法律にまつわる話は、ビジネス民泊とホームステイ型民泊とでまったく違った色合いを見せます。この2つを「民泊」という1つの言葉で語るのはムリがあるのです。当サイトでは丁寧に、両者の区別をつけながら解説していきましょう。


1-3-1.ホームステイは昔から合法だった。


まずはホームステイ型民泊から。


ホームステイは、昔から合法でした。外国人留学生を家庭でお世話する取り組みであるいわゆる「ホームステイ」は、日本語に直せば「民泊」で、民泊と同じものです。


このホームステイは、政府から社団法人などの認可を取ったホームステイ協会のような機関が仲介役を担っていて、つまり日本政府はホームステイを合法と認めているということ。留学生ホームステイだって、報酬を受け取っていますよ?


ホームステイの仲介役がホームステイ協会からAirbnb(エアビーアンドビー)に変わっただけで、急にホームステイが「違法だ!」とちゃちゃを入れられる風潮になってきてしまったのです。


その要因は、ビジネス民泊にあって・・・。


1-3-2.ビジネス民泊の不誠実さが、民泊の評判を汚してしまった・・・。


しかし、Airbnb(エアビーアンドビー)が2014年に日本に支社を設立すると、「投機型民泊」という異形の民泊を営む投資家が増え始めたのです。(「家主不在型民泊」「ビジネス民泊」どれも同じような意味合いですね。)


民泊というのは「家でもてなすもの」なのに、家主の不在ながらんどうのマンションを、

「可燃ゴミ/不燃ゴミ」の字(日本語)も読めない外国人旅行者に貸したら、どうなるでしょう?


それは当然、トラブルが多発します!


この、ビジネス民泊の引き起こしたトラブルの数々があちこちで報道され、「民泊って迷惑ね」と世論に印象付けるようになってしまいました。


1-3-3.ビジネス民泊はそもそ「民泊」じゃない!


そもそも、ビジネス民泊は民泊ではないのです。


民泊とは、「家庭に泊まること」を指す言葉なわけですが、ビジネス民泊がやっていることは、「自分の家ではない借りてきた物件に旅行者を泊める」というもの。これは民泊でもなければ宿泊業と定義することすら怪しく、どちらかと言えばウィークリーマンションに近いもので、内容的には賃貸業と言えます。


それなのに、この「民泊じゃないほうの民泊」がメインで民泊論議(民泊は違法だ!民泊は迷惑だ!)が進められるのは、混乱の極み・・・。

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