一眼レフカメラを趣味とする人は、「キレイな写真が撮りたい!」その願いが強いことでしょう。そうしてコンデジから一眼レフにステップアップし、さらにミドルクラス、ハイエンドクラスと買い換えてはみたものの・・・あれ?思ったほど画質が向上していない・・・。
そんな不満にぶちあっているなら、目先を少し変えてみてください。SIGMAシグマという個性的なメーカーがあるんです。他のメーカーがイメージセンサーの巨大化によって画質の精密化をはかる中、SIGMAシグマはイメージセンサーの「仕組み」を変えることで、画質の精密化を進めてきました。APS-Cサイズで「35mmフルサイズ並み」の画質であれば富士フィルムが実現しましたが、SIGMAシグマはなんと、APS-Cサイズで「中判センサー並み」を実現しているのです!中判センサーとは、35mmフルサイズよりさらに大きなサイズで、ほとんど特殊用途カメラにしか採用されない超高画質向けセンサーです!
しかし、その画質を得るには、撮影者の腕が熟練していなければならない。それが従来のSIGMAシグマのカメラでした。が、ついにSIGMAシグマは、初心者でも中判サイズ並みの高画質が得られる簡単ミラーレス一眼カメラを、世に送り出したのです!
1.SIGMAシグマ「sd Quattro」が誇る中判サイズ並み超高画質の秘密は?
SIGMAシグマ「sd Quattro」はなぜ中判サイズ並みの超高画質が実現できたのか?それが一番気になりますよね。そこから解説していきましょう。
決め手は独自開発のFoveonセンサーにあり!世界で唯一、イメージセンサーを3層化!
SIGMAシグマが独自開発するFoveon(フィビオン)センサーの最たる特徴は、イメージセンサーを3層化したことです。基盤となるシリコンの異なる深さに、3層のフォトダイオードを配置しました。他社のイメージセンサーは、1層の中に水平に配置されたフィルターで色情報を取り込みますが、SIGMAシグマは3層でそれぞれに違う色の情報を取り込むのです。そのため1つのセルの中ですべてを記録することができ、他社よりも圧倒的に高精細な、いわゆる「中判センサー並み」の豊かなグラデーションやトーンを表現することに成功しました。
画像エンジンも2つ搭載!とにかく発想がケタ違い。
イメージセンサーと並んでカメラの画質を大きく左右する画像エンジン。いわゆるカメラの頭脳にあたるパーツですが、「sd Qattro」はなんと、この画像エンジンを2つも搭載してしまいました。
やはりSIGMAシグマが独自で開発する、「Quattro」専用の画像エンジン「TRUE(Three-layer Responsive Ultimate Engine)Ⅲ」。独自のアルゴリズム処理によって、画像の劣化を防ぎ、色情報を損ねることなく、高精細・立体的な写真を描写します。そんな「TRUEⅢ」を2つも搭載することによって、Quattroセンサーから出力された5,000万画素もの膨大な情報を、高速処理することを可能にしました。
超高性能のイメージセンサー&画像エンジンに耐えうる最高性能のレンズ。
SIGMAシグマはもともと、レンズのメーカーとしてのほうが知名度が高いです。互換品の製造から始まったレンズ開発は、やがて独自のユニークな性能を持つ高性能レンズへと発展していき、今ではトップレベルの高級レンズメーカーに君臨しています。
そのレンズ技術を惜しみなくつぎ込み、4,600万画素のFoveonダイレクトイメージセンサーで検査されたプレミアムクオリティで、プロの写真家の厳しい目を意識したレンズを、標準装備しているのです。通常、他社では標準キットのレンズは「そこそこ」ですが、SIGMAシグマ「sd Quattro」は最初から最高性能のレンズを積んでいます。
2.SIGMAシグマの弱点と言われる使い勝手はどうだ!?
SIGMAシグマは元来、画質は抜きんでるものがあっても、それ以外の性能に劣る部分がありました。「sd Qattro」はどうでしょうか?
「sd Qattro」なら、カメラ初心者でも簡単に「SIGMAシグマ画質」で撮れる!
従来のSIGMAシグマカメラは、とても突き放したコンセプトで、マニュアル撮影を熟知した人でないと超高精細な写真を撮ることは難しいものでした。しかし「sd Qattro」ではその「突き放し」は止めています。カメラ初心者でもシャッターを押すだけで簡単に撮れるシステムになっています。
常識に縛られないSIGMAシグマは、背面液晶も2つ!
イメージセンサーを3層にして画像エンジンを2つにしたSIGMAシグマは、背面モニターも2つ搭載しています。
3.0型約162万ドットTFT液晶のメインモニターでは、レンズが捉えた被写体を写し、ライブビュー用途に大活躍します。さらにその右側にも小さなサブモニターを搭載。こちらは、シャッタースピードや絞り値、撮影可能枚数などの情報を端正に表示します。ライブビュー映像を見ながら同時に情報モニターを見られるので、とても便利ですね。
また、保護ガラスと液晶パネルとの間に特殊材を挟むことで空気の層をなくし、液晶パネル特有の日中屋外の悩ましい反射を防いでいます。
フォーカスピーキング機能で前ボケ・後ボケを防げる!
一眼レフカメラといえばボケ味の深い写真を撮ることが醍醐味です。しかし、上手くボカせたと思っても、あとでパソコンで見てみると、フォーカスを合わせる場所がズレていた!なんてことは多いもの。
「sd Qattro」は、フォーカスピーキング機能でこうしたミスを防ぎます。ピントがあった部分を色付きの線(ホワイト、イエロー、レッド、ブラックから選択可)で強調する機能で、どこにピントが合っているか、確実に把握することができます。
新たな撮影モード「SFD」で、ISO高感度での撮影にも強い。
SIGMAシグマのカメラには、ISO感度を高めにするとノイズが入りやすいという特徴がありました。それに対するカバーリングも欠かしていません。その回答は、「SFD(Super Fine Detail)」という新しい撮影モードです。
「SFD」は、1回のレリーズから7枚もの露出値の異なる画像を取得して、ここからRAWデータを作成します。その後SIGMAシグマの画像補正ソフトウェアSIGMA Photo Proを使えば、ノイズの少ない、かつダイナミックレンジの広い画像を得ることが出来るのです。
ノイズの低減方法もダイナミックレンジの拡大方法も、他社とは一線を画した斬新なアイデアを取り入れていますね。
他にも練り込まれた機能がたくさん。
上記以外にも、SIGMAシグマの知恵で練り込まれた優れた機能をたくさん搭載しています。
(1)高速性と合焦性、2つの検出方式を組み合わせた快適・正確なオートフォーカス機能。
(2)スナップだって確実にこなす、顔優先AFモード。
(3)RAWでも12コマの連続撮影が可能、LOWサイズなら24コマの連続撮影が可能。
(4)選べる2つのセンサーサイズ。5,100万画素のAPS-Hと3,900万画素のAPS-C。
(5)視野率約100パーセント、約36万ドットの高性能ファインダー。
3.SIGMAシグマ「sd Qattro」はオシャレ派にもオススメ!
「SIGMAシグマ=超高画質」というのがもっぱらの見解ですが、超高画質を求めるユーザー以外にもオススメできる人たちがいます。
3-1.「PEN」女子のさらなるオシャレ追求にも、「sd Qattro」はオススメ。
優秀なカメラメーカーの乱立する日本市場の中でも異彩を放つSIGMAシグマ。玄人向けの、玄人に有名なメーカーであるため、SIGMAシグマのカメラを持っていると、「あれ?キミ乙(オツ)なカメラ持ってるね!と一目置かれます。
そのため、OLYMPUSオリンパスの「PEN」シリーズを好むオシャレ系の若い女性にも「sd Qattro」はオススメ。「PEN」好きは、インスタグラム映えするアートな画質も重要視するかもしれませんが、「sd Qattro」は超高精細な画質により、特に水や鉄、光などの質感をとてもリアルにクールに描写します。こうした画質はそれだけで個性があり、また他社のカメラでは出せない質感なので、レトロなアートフィルターとはまた違った意味で、注目を集めることが出来るでしょう。
3-2.LEICAライカのカメラが欲しいなら、「sd Qattro」にも相通ずるものがある。
また、「画質にこだわる高級カメラ」という点や「孤高のブランド」という点で、SIGMAシグマはLEICAライカに相通ずるところがあります。鮮やかな色味ではなく実物主義的な色描写を選んでいる点も、LEICAライカの美学と共通しています。すると、LEICAライカのカメラを欲しがる人も、「sd Qattro」を選択肢に加えてみると良いですよ。
いかがでしたか?
「中判センサー並み」の画質というのは本当に驚くべきことで、しかもその「SIGMAシグマ画質」がテクニック要らずの簡単な撮影で得られるというのは、本当に驚くべきことです。
「sd Qattro」は意外にもお手頃価格で、他社のミラーレス一眼カメラのハイエンドクラスの半値くらいですし、中判センサーのカメラと比較するなら1/10というケタ違いの安さになります!
「sd Qattro」は、良くも悪くも他メーカーのイマドキ機種とは異なります。しかし、確実に面白い存在なので、ぜひともSIGMAシグマのカメラにも注目してみてください。あなたのカメラライフは、より一層大きな広がりを見せるでしょう。また、すでにSIGMAシグマを知っている人も、昔のイメージとは異なる使いやすいものになっているので、再び注目してみると良いですよ。